【室蘭八景】トッカリショの風景とその歴史【絶景】
北海道室蘭市にある、トッカリショと呼ばれる景勝地。
仕事の移動の合間に短時間寄ってみたときの記録です。
また、トッカリショの歴史についても調べてわかったことを、ここに記しておきたいと思います。
室蘭八景のトッカリショに行ってみた

2025年1月撮影。
トッカリショは、北海道室蘭市母恋南町3丁目にある、海沿いというか、崖から見える景色です。



この日は少々霧っぽさがあり、遠くに見える市街地が霞んでいました。
徐々に薄くなっていく遠景も味があっていいなと思いながら、景色を堪能していました。
トッカリショとは
トッカリショとは、美しい断崖と広い海と空を堪能できる景勝地です。
- 岩肌がなめらかで美しい断崖(三角錐のような特徴的な形状もある)
- 遠くに見える街の景色
- どこまでも続く青い海と空
- 穏やかな砂浜
上記がいい塩梅でミックスされた非常に見応えのある景勝地です。

特に晴れの日は、景色の開放感や潮風の心地よさに浄化されてゆくような気持ちになることでしょう。
【名称】トッカリショについて調べてみた【歴史】

トッカリショの美しい景色を堪能するだけではなく、どうしてそのような名称がついたのか、そしてその歴史はどのようなものか、調べたものをまとめたいと思います。
トッカリショの名称由来
トッカリショとは、下記のような由来があったとのこと。
アイヌ語で「トカル・イショ(アザラシの岩)」に由来し、昔は多くのアザラシが集まっていたと想定されています。

これまでにトッカリショの写真をたくさん載せてきましたが…、どこら辺が由来の元になったアザラシ岩なのかまではわかりませんでした…。
さて、トッカリショを一望できる場所には、「地名由来板」が掲示されています。ちょっと見てみましょう。

名勝ピリカノカ
絵鞆半島外海岸 トッカリショ浜
指定年月日 平成二四年一月二四日
ピリカノカとは、アイヌ語で「美しい・形」を意味し、アイヌの物語や伝承、祈りの場、言語に彩られた優秀な景勝地群を総称するものです。絵鞆半島の外海岸は、急峻な断崖や小さな入江が連続しており、そこには数多くのアイヌ語による地名が残されています。 アイヌ文化では、現地の風景や産物、あるいはアイヌの人たちがそれらをどのように捉えていたのかを、そのまま地名として名づける特徴があります。 北海道内にはアイヌ語の地名は数多く残されていますが、地名の指し示す地形や自然環境がそのまま保存されている土地は必ずしも多くなく、地名に示されたアイヌ文化の精神性を今もよく感じ取れる景勝地、いわば「生きた地名」の土地として、ここが道内7番目の名勝ピリカノカに指定されました。
絵鞆半島外海岸として国から指定された場所は4か所に分かれますが、その一つここトッカリショ浜は、元々アイヌ語ではトゥカリショと呼ばれ、古くは松浦武四郎の文献などにも記載される地名です。これは「アザラシ・岩」という意味で、松浦は「鮭場」としたように漁場として使われてきました。また、岬の先端付近にはアトゥカニ「われら・矢を射る・所」という地名が付けられ、舟から矢を射る風習があったことがうかがえます。
平成二五年十二月 室蘭市教育委員会
北海道の地名など、アイヌ語由来の名称が多いですが、トッカリショも例外ではないようです。
今この時代を生きる我々は、このような歴史がこの世界にあったことを、ちょっとだけでも記憶したり次の世代に伝えていく必要があるのではないかと思いました。
このブログにも、いつか誰かの何かのきっかけになることを願いつつ、記載しておきたいと思います。
【解説】室蘭八景についても調べてみた
ここで余談ですが、記事タイトルにも記載しておりますが、室蘭八景とは何か、簡単に解説します。
室蘭八景(むろらんはちけい)とは1970年に一般市民からの投票などをもとに選定された、北海道胆振管内室蘭市を代表する8つの景勝地です。
8つの室蘭八景とは
8つの景勝地とはどこのことを指すのか、メモしておきます。
- 室蘭港の夜景
- 測量山の展望
- 黒百合咲く大黒島
- 絵鞆岬の景観
- 金屏風・銀屏風の断崖絶壁
- マスイチ浜の外海展望
- 地球岬
- トッカリショの奇勝
室蘭市では、上記を公式に「室蘭八景」として呼称しています。
観光、旅行で室蘭を訪れる際は、この室蘭八景を意識した計画を立てることをおすすめします。
室蘭八景の専用サイトもあるので、参考にリンクを貼っておきます。興味がある方はアクセスしてみてくださいね。
他の室蘭八景の記事について
本ブログでは他にも室蘭八景を訪れた記録を残しています。
併せてご確認いただけたら嬉しいです。
【室蘭八景】金屏風の風景とその歴史【名称由来】
室蘭市には金屏風と呼ばれる景勝地が存在します。海に向かって伸びる断崖絶壁が印象的で、朝日を浴びることで金色の屏風を立てたように見えることから「金屏風」と名付けられました。そして室蘭市が定める「室蘭八景」のうちのひとつでもあります。ここでは金屏風に訪れた時の風景写真と、金屏風の歴史や由来などについて解説します。
今回の撮影場所と撮影機材【室蘭市 トッカリショ】
撮影場所
撮影機材
Body:SONY α7RV(ILCE-7RM5)
Body:Nikon Zf
Lens:SONY FE 24-70 F2.8 GM2 (SEL2470GM2)
Lens:Nikkor Z 40mm f/2 (SE)
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